この映画って1990年公開ということは、既に35年の月日が流れているということになりますね。
Time flies!
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主演のジュリア・ロバーツ(Julia Roberts)はこの映画撮影当時はシングルでしたが、その後結婚・離婚・出産して男女の双子とほかに男の子がいます。 現在は独身でサンフランシスコに住んでます。 実はこの彼女の邸宅、私のご近所さんなのです。
彼女の姿を見かけることがありますが、正直いってすっぴんの女優さんは見ない方がいいです。 フツーのアメリカのおばさん、よりもグッとボロボロのおばあさんになってて、昔の映像とのギャップ、いえ現在でもお化粧してドレスアップしたときの差が凄まじいことに驚きますから。
一方、リチャード・ギア(Richard Gere)はというと、この映画の公開直後にスーパーモデルのシンディ・クロフォード(Cindy Crawford)と結婚しました。 「スーパーモデル」という言葉が出てきたのもこの頃で、日本でもそのまま使われるようになりましたね、今や死語ですが。
実はこの二人は親日家でして、90年代には二人で来日してファンを沸かせたものです。
リチャード・ギアはシンディ・クロフォードと離婚後、もう1人別の女性(女優)と結婚してまた離婚。 2度目の離婚後、33歳年下のスペイン人慈善活動家と3度目の結婚、現在は慈善事業に専念しています。
【まずは、この映画の1つ目の魅力、ストーリーから】
企業を買収する実業家エドワードと路上で客をとる売春婦(hooker)ヴィヴィアンがハリウッドの路上で偶然出会い、紆余曲折ありつつお互いに惹かれあう。
二人は6日間の約束で恋人契約を結ぶが、約束の6日目、彼女を手放せなくなったことに気がついたエドワードは、ヴィヴィアンに愛人として生活の援助を申し出る。 本気でエドワードを好きになってしまったヴィヴィアンは、「愛人になるのはいやだ」とこの援助を断る。
ヴィヴィアンは、真っ当な仕事を見つけて高校をきちんと卒業しようと決心する。 サンフランシスコのアパートを彼女が出る時、赤いバラの花束を手にしてエドワードが迎えに来る、というもの。
映画の最後はま~あ、ハッピィエンドっちゃ~ Happy end なんだけど、当時私は独立心が強く、上昇志向・向上心に燃えるキャリアウーマンであったため、
なんだ、それ・・・・意味ないじゃん!
とガックリしたものでした。
高校の卒業資格がないヴィヴィアンがこれでゃいけない。 売春婦のままではいけないと決意して新しい自分を構築しようとしているときに、迎えに来るんじゃないよ、エドワード・・・
その時の私の感想はまっとうであったと思う。 なぜなら、この映画の原作ともいうべき脚本では、エドワードが赤いバラの花束を持ってあらわれないからだ。
小説ではなく、今回この「脚本が原作」というパターンなんですが、ということは原作に日本語版はありません。 英語版は、下のURLで読むことができます。
Title: $3000 – Pretty Woman の脚本(英語)
この脚本の二人の別れのシーンは、まぁ~~~っ 壮絶です。
エドワードはメルセデス・ベンツの中で、助手席に座るヴィヴィアンに封筒に詰めた大金を渡して別れを告げるのですが、彼女はお金を受け取ろうとしない。 彼は「将来この金を受け取らなかったことを君は後悔する。いやこの車を降りた瞬間から後悔するだろう」と言って無理やり封筒を押し付ける。
それでも彼女はお金を受け取ろうとしないし、泣き出して喚く。 エドワードはヴィヴィアンを車から引きずり降ろし路上に置き去りにしようとする。 彼女はメルセデスベンツの窓ガラスを叩き、喚き、彼を責める。「金持ちは嫌い、あなたのお金が大嫌い!」と。
ベンツがその場を去ったあと、彼女はゆっくりと路上に散らばったお札を拾いはじめる。
この後、親友のキットとディズニーランドに行くところで脚本は終わっています。 ヴィヴィアンがちゃんと高校の卒業資格を得ようとしたのか、まともな仕事につこうと決心したのかについては描かれていません。
これが現実に近いんだと思います。 映画の中のヴィヴィアンは無邪気で可愛く描写されていますし、それがジュリア・ロバーツのチャーミングな笑顔とあいまって、売春婦だった女性が愛らしく美しく変わっていく様が描かれていますが、脚本の中の彼女はもっとしたたかで、気性が激しく、思ったことを大声で口走る典型的アメリカ人女性になっています。
脚本の方は実に現実的です。 上に添付した英語の脚本は日本のみなさんには読む必要はないですね。
さて映画の方に戻りますが、
この映画の魅力の2つ目、脇役のキャスティング
があります。 旨すぎる!

ホテル支配人のトンプソンさん(Mr. Tompson – Héctor Elizondo)、いい味だしてます。 娼婦とわかっているヴィヴィアンにお客様として敬意をはらって接し、テーブルマナーまで教える。
それから、若いベルボーイ役のアロンソ(Alonso – Antonio Villaraigosa) も脇役でありながら、そのチャーミングな魅力を披露しています。
それと、ヴィヴィアンの親友のキット(Kit – Laura San Giacomo)も良いですね。 娼婦でありながら、知性と思い遣りに満ちた優しい友人を一役かってます。
映画音楽が魅力の3つ目です。
映画の雰囲気を引き立てる楽曲の数々、聴くとそれぞれのシーンや登場人物のキャラクターがよみがえる、素晴らしいコーディネイトになってます。
曲目リスト
| 1 “Wild Women Do” – Natalie Imbruglia | ワイルド・ウィメン・ドゥ |
| 2 “Fame ’90” – David Bowie | フェイム 90 |
| 3 “King of Wishful Thinking” – Go West | キング・オブ・ウィッシュフル・シンキング |
| 4 ”Tangled” – Jane Wiedlin | タングルド |
| 5 “It Must Have Been Love” – Roxette | 愛のぬくもり |
| 6 ”Life in Detail” – Song by Robert Palmer | ライフ・イン・ディテイル |
| 7 ”No Explanation” – Peter Cetera | ノー・エクスプラネーション |
| 8 Real Wild Child (Wild One) – Christopher Otcasek | リアル・ワイルド・チャイルド |
| 9 “Fallen” – Lauren Wood | フォーレン |
| 10 “Pretty Woman” – Roy Orbison | プリティ・ウーマン |
| 11 “Show Me Your Soul” – The Red Hot Chili Peppers | ショウ・ミー・ユア・ソウル |